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鹿児島のパパ、ママ、赤ちゃんの役立つ情報をご紹介します。

スマイルベイビーニュース #13

子供たちの笑顔のために… ご存知ですか? 「チャイルドライン(子ども専用電話)」
チャイルドラインかごしまの活動

今回は、「子供たちの心の声に寄り添いたい」と活動を続ける「チャイルドラインかごしま」に注目します。

大切な子供たち。「夢を持って笑顔で成長してほしい」というのが社会の願いです。
でも…残念なことに日本では、夏休みが終わる8月下旬から9月1日前後に「子供たちの自殺者数が急増する」ことをご存知でしょうか。
例年では「9月1日問題」とも言われたりしますが、2学期が始まる…というのは、「わぁ、仲良しの友達にまた毎日あえる!楽しみ~」という子供もいれば、
「勉強つらいなぁ…学校に行きたくないなぁ」などのストレスを抱えている子もいます。

精神的に「不安定に」なり、残念なことに、全国的な傾向として「子供の自殺者のピークは夏休み明け前後」であることが分かっています。

そこで、「子供たちの心の居場所」になればと活動を続けている「チャイルドライン」では、
8月下旬から(2019年は9月4日まで)“子どもの命を救うキャンペーン“ をスタート!
よく「電話相談」という言葉を聞きますよね?でもチャイルドラインは「相談」、じゃなく、子供の「話し相手」として電話を受けています。
いつもは、子供たちが学校から帰宅する夕方から電話を受け付けていますが、キャンペーン期間中は時間を拡大して午後2時~11時に対応します。

実はチャイルドラインの活動は、1970年代に北ヨーロッパでスタート。現在は、世界145カ国に広がっています。
日本では、現在40都道府県で70団体が活動中!
鹿児島でも、2011年に「チャイルドラインかごしま」がボランティアらの熱意でもって設立されました。

どんな思いで、日々“子どもたちの心に寄り添って”いるのでしょうか。
「チャイルドラインかごしま」事務局の國弘小百合さんに話を聞きました。

Q.2学期が近くなると、子供たちは何となく気が重くなる?
「うわ~、宿題が終わってない」という、お電話もかかってきて「じゃ、どうする?何が今からできるかねぇ」って話もします。

Q.そういう話をするうちに課題もみつかる?
子供たちは、「これは絶対言わないぞ」と思っていたことでも心の奥にたまっていてモヤモヤしていることが整理されたり、
「今ならちょっと話せるかも」と、勇気が出てきたりします。
「学校に行きづらいなぁ」というお友達もたくさんいて、理由が分かっている子はゆっくり話を聞かせてもらいながら、
どうやったら学校へ行けるのか一緒に考えます。
「本当は学校に行きたくない」でも、周りから「学校へ行かなくちゃいけない」と言われ、プレッシャーを感じている子もいます。
そんな時は、「ちょっとお休みするのもいいんじゃないかな?」という話もします。
電話をかけてきた子供たちの気持ちに寄り添っていきたいと思っています。

このチャイルドライン、聞き手となるボランティアが「傾聴」、つまり「子供たちの話をじっくり聞く」トレーニングを繰り返し行っています。
またチャイルドラインは「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」にのっとって活動していて、電話をかけてくる子供とは「4つの約束」が。

 チャイルドライン 4つの約束

① ヒミツは守る
② どんなことも いっしょに考える
③ 名前は言わなくてもいい
④ 切りたいときには切っていい

 

子供たちからのSOSをどうキャッチするのか

さらに「チャイルドラインかごしま」では8月の全国的な「子どもの命を救うキャンペーン」に加え、啓発活動の一環として勉強会が開かれています。
今回その様子ものぞいてきました。鹿児島市の児童養護施設「たらちね学園」の副園長で臨床心理士の伊藤俊博さんを講師に迎え、
「虐待」をテーマに、チャイルドラインのボランティアや一般からも約20人が参加して、「虐待」の現状や対策を学んでいました。

去年から今年初めにかけて、親の虐待で死亡した子供の事件が相次いで起こりました。
鹿児島でも「まだ大丈夫」とは言えない状況のようなんです。講演した伊藤俊博さんのお話です。

現代の「虐待」の課題は、重篤化していること。昔も死亡案件はあったと思いますが、社会が今、とても注目しています。

Q.鹿児島でも、同じ状況が生まれている?
同じ状況はある。いつ、そういう重大案件が、どこであってもおかしくありません。
見えない、家庭というブラックボックスの中で、誰にも知られず行われている、あるいは知られる機会はあっても拒否されたりするのが一番大きな問題。
予防策と言っても、特効薬はありません。周囲の意識や目線というのが変わった今、通告(相談)が増えてきている。国民の意識レベルが上がってきました。
もう一段階上げて、「子供たちを守るために、大人に何ができるのか」一人一人が考えていきながら、
情報の共有と連携をとってしっかりやっていくことが大切だと思います。

県内でも虐待に関する市民の通報などが増えていることから、鹿児島市だけでも2018年度は相談件数が883件あり、
そのうち虐待と認定されたのは605件でした。
深刻な状況を引き起こさないためにも、周囲の大人たちが問題を抱える人たちにどう関わるかということが大切になっています。
子供たちからのSOSをどうキャッチするのか…。

「虐待」については、「9月1日問題」とは、ちょっと性質が異なりますが、いずれも子供たちの大きな問題であることは確かです。
ただチャイルドラインでは事務局に待機して子供たちの電話を受ける、ボランティアが足りません。
実際に、“聞き手”として活動できるのは8人程度だそうです。再び、「チャイルドラインかごしま」事務局の 國弘小百合さんの話です。

まだまだ「ボランティア」が足りません。
鹿児島の子供たちから、たくさん電話をかけてきてもらっているけど、鹿児島の事務局で電話を取れていないのが状況です。
なので、一緒に活動する人たちも増やしていきたい。
いま「子供は宝」とよく言われるけれど、大人の皆さんは分かっていても、いざその一歩の声掛けができないところもあるのでは?
よかったら気軽に “第一歩として声掛けができるよう” 一緒に勉強しながら、きっかけづくりをしてもらえればと思っています。

なお、チャイルドラインでは、鹿児島の事務局で電話が取れない場合は、全国のチャイルドラインが電話を取ってくれる仕組みになっています。
でもできるなら、鹿児島の子供たちの声は、地元の大人たちで受け止めたい。

「こんな温かい大人たちだったら、電話してみたいなぁ」という18歳までの子供たち!!
「お父さんお母さんが忙しくて、誰もおしゃべりしてくれる人がいない…」
「きょうね、こんなにうれしいことがあったの。ねぇ聞いて!」
など、
チャイルドラインには気軽に電話できます。名前を言う必要もありません!

チャイルドライン 📞0120-99-7777
★ 18歳までの子供のための「子ども専用電話」
★ 全国どこからでもOK 携帯電話からでもかけられます
★ 通話料のかからないフリーダイヤル
★ 「誰かとつながっていたい…」そんな気持ちも大切にします
★ いつもは 夕方4時~夜9時にかけてね♪

「チャイルドラインかごしま」の活動に関心のある方は…
チャイルドラインかごしま
℡ 080-2749-5523 
cl-kagoshima@docomo.ne.jp
http://childline-kagoshima.org/
★2019年は、10月からボランティアの養成講座スタート★

みんなで、鹿児島の子供たちのこれからを応援したいですね!! 

 

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